最終結果発表後―
「改めまして、聖さん!おめでとうございます!」
「あはは。ありがとう」
「ところで優勝した聖への賞品って結局何だったの?」
「確かに。聞かされずにここまでやってきたからな俺等。よくやったわほんと…」
「それなんですけど、スタッフさんからお手紙を預かってます!」
「へぇ!早く読んでみてよ」
「はい!えっと…優勝者への賞品は”新米魔女っ子と行く!魔法修行旅行券”…?」
「…へ?魔女っ子…っえ何て?」
「…魔法の国、グリマーブルックに招待される…みたいですね」
「え、いつ?修行旅行ってどういうこと…?でもそれって1泊2日とかだよな…?」
「時期は今秋としか…滞在期間は…書いてないです」
「期間無しの旅行だなんて最高ですねー前川くん。」
「…光宏サン、代わる?」
「絶対嫌ですけどそんな面倒そうなこと…あ、仕事は向こうでもちゃんとやってくださいね。」
「え、旅行だから休みなんじゃ…」
「?俺一人でいつ帰ってくるか分からない前川くんの仕事まですると思います?」
「…思わないデス」
「あ!期間についてスタッフさんから追記が!」
「いつまで!?」
「新米魔女っ子が完璧な魔女になるまで、だそうです…」
「…」
「ま、まあ良かったんじゃない?ほら、可愛い魔女っ子ちゃんと一緒に修行なんて中々出来ないわよ!」
「それはそうかも知れないですけど…いやまあ折角だし楽しんで来ます。」
「そうそう!優勝したんだもの!賞品としてめいいっぱい楽しんでいらっしゃい!」
「あ、あの!ざらきさん…!」
「ん?どうしたの?ねいとくん」
「ざらきさんにもお伝えしなきゃいけないことが…」
「あ、そういえば最下位にも何かあるとか最初に言ってたわね。何かしら?」
「…あの、StrangerVilleって地区ご存知ですか?」
「StrangerVille?あのくっそ不気味で気色悪い街か?」
「こらリカちゃん。ええ、勿論知ってるわよ。まあ雰囲気が独特だから行く機会はほとんど無いけど…それがどうかした?」
「え、えと。そこの問題?を解決してほしいそうです。」
「は?」
「え?」
「…問題って、何かあるの?その地区って」
「あー…まあ、あるっちゃ…ある」
「え、結構やばい感じ…?」
「うーん…」
「ねいとくん、それ本当?しかも私一人?」
「いえ!お供として軍人さんが付き添ってくれるそうです!」
「よかった。軍人さんが一緒なら安心だね」
「おい、もしかしてとは思うが…その軍人って…」
「…新米さんだそうです」
「あらら…これは期待出来なさそう。ざらきさん大丈夫?」
「決まったものは仕方ないわ…私だってやるときはやる男よ。やってやろうじゃない」
「ひゅーざらきさんかっこいいですねー超憧れちゃいますー」
「みっくんうるさいわよ!あんたにはお土産買ってきてあげないからね!!!」
「期待してまってまーす」
「出発日はまた後日連絡するとのことです!」
「了解。は~…それって問題解決するまで帰れない感じなのかしら…」
「そうみたいです…お仕事とか大丈夫ですか…?」
「うちのボスもスタッフも優秀だから私が数ヶ月居なくてもなんとかしてくれると思うわ。心配ありがとうね。」
「どこかの会社とは大違いだな、光宏サン」
「はー超大規模研究所と零細企業を比較するの止めてもらえます?」
「お伝えすることは以上となります!皆様3週間本当にお疲れ様でした!」
「「「「「「お疲れさまでした~!」」」」」」
「あ!スタッフの方から皆様でとお食事券を頂いたんですけど、これどうしますか?」
「行くか」
「もちろん」
「みんな今から予定あったりする?」
「「ないでーす」」
「じゃあ早速行きましょ!今日は朝まで慰労会でヤケ酒よ!」
この後スタッフにもらったお食事券で晩ご飯を済ませた後
二次会という名目でざらきさんの家に全員連行され朝まで楽しく飲み明かす
おわり
24.05.17 時系列調整のため一部加筆修正済み