数日後の夜―
「奏麻さん、おまたせ~…って大丈夫?なんでそんなうずくまってるの…?」
「え、ああ…うん。ごめんね旅行から帰ってきて疲れてるのに…」
「いやそれは全然いいんだけど…俺に大事な話って?」
「あの…えっと…実は…」
「もしかして…伊都となんかあった?」
「!?」
「あ~…やっぱか~伊都の様子明らかにおかしいし、絶対奏麻さん関連だと思ってたんだ。」
「ああ…そうなんだ…さすがお兄ちゃんだね。うん、実は…」
「…ってことで、伊都さんとお付き合いさせても…「くっそ~~~!!悔しい~~~!」
「!?あああ…!ちょっと…!急にこしょばすのやめっ…くすぐった…!」
「まあ奏麻さんが?伊都のことそんな風に思ってるのは!?薄々気付いてたからいいけどね!?」
「えっ、あっそうなの……!?うそ…」
「そうだよ!!!!!奏麻さん、伊都と話してる時の自分の顔見たことないでしょ!?」
「いや、それは…自分の顔見れないし…鏡にも映らないし…」
「あ、そ、それもそうか…じゃなくて!とにかく!色々事情ありそうだし、必死に感情抑えてるんだろうなぁとずっと思ってたよ。だから今回の件で奏麻さんが色々吹っ切れたならそれでいい…でもやっぱ悔しい!!俺が先に奏麻さんと出会ったのに~~~!」
「夏生くん…」
「もー!そんな悲しそうな顔も綺麗で腹立つ~~~!その顔独り占めしたかった~~~!」
「ははっ…ありがとう。」
「褒めてないし!はぁ~あ、伊都に捨てられたらいつでも俺の所きていいからね!」
「うん、ありがとう。」
「うん、じゃないよ…全く。」
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