数ヶ月後―
「祝!自宅&カフェ改装完了!おめでとうございます!かんぱーい!」
「「カンパーイ!」」
「いやぁ、大改装だったね。昔の面影ほぼないじゃん。」
「建物も老朽化が進んでたし、どうせならってことでがっつりやっちゃいました」
「それでこんなに早く終わるものなんだね…」
「まぁそれは色々ツテや事情があったり無かったりするものなんだよ。」
「大人の事情?」
「そういうことにしとこうか。」
「それより!ほんとにお兄ちゃん引っ越しちゃうの!?」
「え、うそ今更…?この間取りじゃ2人のベッドしか無いんだし、俺寝るとこないじゃん!」
「川の字で寝ればいいじゃん…?」
「義妹とその彼氏と3人で川の字どういう珍景…絶対嫌…ソファで寝たほうがマシ…」
「じゃあソファでいいじゃん!」
「よくないにきまってんでしょ!それにね、俺はこれ以上こんな甘ったるい空間に居るのはごめんなの!」
「えっ…!?そんな空気感を出してるつもりは…」
「これだから無自覚は!重罪だからね!?」
「うっ…」
「コホン…まぁそれは冗談として。元々俺も大学行こうとは結構前から考えてたし、寮に住むいい機会かなって。」
「カフェのバイトも辞めちゃうの?奏麻くんワンオペ過労で倒れちゃうよ…?」
「気にするところそこなんだね…」
「辞めないよ。まあ平日は大学があるし、入れるのは週末だけになっちゃうんだけど…」
「週末だけでも俺はもちろん大歓迎だけど…ここから寮まで結構距離あるよね?大丈夫?」
「そこは気にしないで。俺が好きでやってることだし!」
「そっか…続けてくれてありがとう。嬉しい。これからもよろしくね。」
「う、うん…」
「(お兄ちゃんが奏麻くんの優しい微笑みにやられている…!)」
「さ、ご飯冷めないうちに食べよっか。今日は色々なお祝いだからね、いつもより張り切って作ったんだ。たくさんめしあがれ。」
「わーい!伊都、奏麻くんのご飯大好きー!いただきまーす!」
「俺も奏麻さんのご飯大好きー!いただきまーす!」
「はは、喜んでもらえてなにより。いただきます。」
おわり